2011/12/17(土) 都農ワイナリー旧車談義友人のUさんから、都農に旧車好きの知人がいる、との話を聞き、早速紹介して貰う事にした。
12月17日(土)朝、11:30に、都農ワイナリーにて現地集合、という事で久し振りに、
17万km走行の旧車ボルボの充電を兼ね、10時頃に宮崎を出発。このボルボ、もう10数年以上経過しているが、エンジンや車体、サスなどの基本部分は、
全くビクともしない頑丈さで、かつワゴンの割りに身軽で、ハンドリングが良く、適度に速い。
但し、電気系統とプラスチック部品が若干弱い。 原産地スウェーデンでは、電気基板のハンダは
鉛禁止の為、高温多湿の日本では、ハンダが割れて接触不良発生、数年に一度ハンダ盛りが必要だ。
又、プラスチックは寒冷地仕様で柔らか目なので、日本の様に真夏の室内温度が50℃以上になると、
溶けて粘つき始め、ボタン類の使用感が悪く、気分が悪い事甚だしい。今朝の最低気温はマイナス2℃の為、ボタン類は乾燥しており快調、国道10号線をひたすら北上、
30分程で新富町を通過し高鍋町に入る。 土曜の割りに道は空いており、これでは早く到着しそうなので
道路脇の空き地に停まり小休止、持参のマグカップからウーロン茶をひとくちゴクリ、
ゆっくり澄み切った空や遠くの山々を眺め、しばし眼を休める。
10分程で出発、川南町へ入る、ここは夏に「軽トラ市」で来た場所だが、寒くなって最近は足が遠のき気味だ。
なだらかなアップダウンの土地には、農業のビニールハウスや畜産業の建物が散在しており、宮崎県の
第1次産業の中心地だが、後継者問題や口蹄疫の後遺症で、生産者の数が激減しているらしい。
果物の売店群を通り過ぎ、しばらく行くと都農町に入り2車線の走り易い道になる。
左手の山の上に、赤いチャペルの様な塔を遠望、あれが都農ワイナリーのランドマークだ。
ワイナリーの標識を左折し、坂を登り矢印に従って登って行き、カーブを曲がるといきなり左折の矢印、
ようやく到着、午前11時。
時間があるので、ワイナリーの入口付近を散策、玄関前から日向灘を一望する景色が雄大で素晴らしい!
遠く宮崎市方面の海面は、太陽に反射し眩しく、きらきら光っており、まるで春先の陽光の様だ!
玄関前から雄大な日向灘を望む
玄関前から雄大な日向灘を望む
玄関の門松
玄関の門松を良く見ると、ワインボトルと樽の土台、門松の下にはクリスマスリース風の植込みです。
ワイナリー全景
ワイナリー全景、左から、とんがり帽子の塔(チャペル?)、工場、レストラン棟です。
陽光は燦燦ですが、気温は8℃位なので少々寒くなり、玄関に戻りメイン棟に入る。
ここは色んなPRパンフレット類や、イベントの告知板のあるホールで、左手が今日昼食を取る予定のレストラン、
なんと「今日は貸切です」との看板です。 前もって、Uさんが予約をしていると、聞いていたので一安心。
11時半の待ち合わせ時間になり、Uさんが玄関から入って来た、すぐに本日お会いする方も見つかり、
ご紹介を受け、お互いにご挨拶です。
先程、構内をうろうろしてた時に、「あの人がそうかな?」と思った方だった。
お互いの上着を見ると、先方は革ジャン、当方も同様に革ジャン、何か相性良さそうです!
ここから奥に行くと、売店と試飲室(今日はパス)があり、その奥にガラスで仕切られた、貯蔵タンクが見えます。
ホール奥の売店と試飲室
ホール奥の売店、クリスマスの飾りつけで華やかです。
貯蔵タンク群
貯蔵タンク群、工場見学の最終コースの様です。
明るく素敵なレストラン
明るく綺麗なレストランで昼食、眺めの良いテラスもありますが、流石に今日は寒く、諦めました。
明るく素敵なレストラン
生ハムサンド、おすすめです。 何はさて置いても、まずは昼食です。
明るく素敵なレストランの予約席に案内された3人、紹介された旧車好きの方は、Benkeishiさんとお呼びする事にします。 お勧めの「生ハムサンド」に銘々お好みの飲み物を注文し、昼食を取りながら車談義の始まりです。
Benkeishiさんは、ここ都農ワイナリーで毎年10月、又は11月に開催される、「旧車の祭典 CAR FESTA MIYAZAKI in TSUNO」の仕掛け人として活躍されています。 (2012年は11月開催との事です)
この祭典は、今回で3回目、開催趣旨は以下の通りです。開催趣旨
この度、都農町に住む私達の手で『旧車の祭典“CAR FESTA MIYAZAKI in TSUNO”』を開催することとなりました。
近郷近在に居住される方々が所有しておられる車を中心に、古い車や特別な車に光を当てる機会を設けようと企画したものです。また、日頃から車に関心をお持ちの方々にもご来場いただき、車についての話題を交換しながら、都農ワイナリーからの眺望の中で秋の一日を楽しく過ごしていただきたいと存じます。
かつて我が家にあった車、いつかは乗りたいと願っていた車、お孫さんに見せたかった車などが発見できるような、懐かしく楽しい“くるまの祭り”にしたいと願っています。
私達の開催趣旨に町内外の多くの方々から、ご理解とご賛同をいただき、ご協力を賜ることで、都農町の生成発展に寄与することを願うものであります。
この祭典の開催に関する、悪戦苦闘話や資金捻出の数々のアイデア、開催に賛同・協力して頂いた方々の活躍振り等、
実現までの数々のエピソードを経て、この都農町での一大イベントとして開催、大成功を収める結果となりました。
小生も、小さい頃から、動くモノ=メカもの、に興味があり、小学校の時からバイクをいじったり、内緒で乗ったり、
中学になると父の実家の近くの広場で車に乗ったり、特に乗り物を操るのが大好きで現在に至っています。
苦労話をお聞きして、上記開催趣旨には全く同様の想いを持っており、大いに賛同するものであります。
こんな話から、お互いの趣味遍歴のお話や、仕事への取り組み方、取り巻いている仲間達とのコミュニケーションの
有り難さ等、人生への向き合い方迄、とめども無く話しているうちに、2時間近くがアットいう間に経過してしまいました。
ここで、紹介して頂いたUさんとはお別れし、今やメカ好き少年と化した2人は、数々の車コレクションが眠る、
秘密のガレージに行く事にしました。
Benkeishi氏の愛車
駐車場に行くと、Benkeishi氏の愛車、シルバーの Mercedes Benz 500SLが陽光を反射して駐車してあります。
この500SLのリストアには、多大な労力と時間が掛かり、現在も機関、ミッション等、駆動系の慣らし運転で、
当たりをつけている途中だという事です。
特に宮崎辺りでは、道路事情の関係から、車を高速で走らせる機会も少なく、エンジン、ミッション等も負荷を与えて
走るケースも殆ど無く、500SL等のスポーツカーにしてみれば、いつもアイドリングで走っている様なものです。
長期間.この様に乗られて来た車を、本来の胸のすく加速や、レスポンスに戻すのには、少しずつ負荷を与えて、
慣らし運転をしながら変貌させる時間が必要なのです。
Benkeishiさんの愛車、500SLです。 未だにレストア途上、最終の慣らし中です。
駐車場を出て、後に付いて坂道を下って行き急なカーブを曲がったら、500SLはあっと言う間に視界から消え去りました。
坂の下で待って頂いて、今度は裏道の1.5車線のワインディング道路を、山道に入ります。
悪路なら我がVolvo君も得意、何とか付いて行けます。
しばし裏道を走り回り、方向感覚が無くなった頃、ようやく秘密のガレージに到着。
かなり広大な敷地の中に、まず住居があり、その裏にメインの秘密基地、このガレージには、なんとMercedesの
多目的車「ウニモグ」が鎮座しています。 初めて実物を見ましたが、噂どおり迫力は凄い!
その奥には巨大なアメ車のキャンピングカーがあります。
正に車少年の面目躍如です。
ひっそりと右隅にカバーを掛けたバイクとヘルメットが・・・何とBMW K100RSではありませんか!
小生の愛車、BMW R1100RSと、同時代の革新的水冷モデルです。
なんとBenkeishi氏、本来のご趣味はバイクなんだそうです。
お互いにバイク少年で、しかも同メーカーの旧車を愛用している!
こんな偶然、なかなか有るものではありません。
幻の秘密基地、巨大なウニモグ!
巨大なウニモグ、多種のオプション部品があり、キャタピラー迄用意されているそうです。
コレクションの愛車達はガレージには入りきれず、裏の母屋の車庫や、特設ビニールハウス改造ガレージ等に、
分散して保管されています。
他にも車輸送用のトランスポーターや、パワーショベル等、重機もお持ちで、乗り物オールマイティ大好き人間の様です。
現在、リストア中の車を1台試乗させて頂きましたが、流石Mercedes!機関、ミッション、サス共、全く旧さを感じさせません。
ただ、アクセルのリンケージが固く、若干段つきがあるので、加速フィールが悪いのが唯一の欠点。
オーナー談では、これも長年の使い方でこういう性格の車になったので、時間を掛けて調教し直しているとの事。
まるでクルマを生き物みたいに扱っているんですね。
リストアには機械を治すだけではなく、特性や性格まで調教が必要とは・・・、ひとつ勉強になりました。
小1時間の試乗、都農の裏道を走り回って、つくづく思いました。
車の買い替え促進で、旧い車を潰して廃棄すると、エコカー減税で購入補助金が出ますが、これってホントにエコなの?
旧くても長持ちする良いモノ、まだまだ長く使えるモノ、もう二度と作れない技術、眺めてるだけで嬉しくなるモノ、
こんな素晴らしいモノを、買い替え促進の為に、潰して鉄屑やゴミにしてしまうのが、本当にモノを大切にするコト?
小生も、こんな気持ちで、趣味の範囲内で旧い、今では造れない、貴重なモノを再び使って頂き、陽の目に当てたいと、
古物商の許可を取り、趣味を兼ねて、USED品の仕事を始めた経緯があります。
ここにも、同好の志が見つかりました。
名残惜しいのですが、再会を約して失礼して来ました。
Benkeishi様、貴重な時間をありがとうございました。
今後とも、お付き合いの程、よろしくお願いします。
ゴリケン
P.S.帰りにお土産に、熟成中の干し柿を一連、頂戴しました。
帰り着き、早速、軒先に吊るした風情、なかなか良いものです。
毎日、赤い実を見ながら過ごすのが楽しみになりそう。
熟成中の干し柿群
秘密基地の裏庭で熟成中の干し柿
(LINK)
カーフェスタ宮崎in都農 http://www.carsfan.jp/home/cfm/
Mの国からこんにちは http://blogs.yahoo.co.jp/benkeishi190e
都農ワイナリーHP http://www.tsunowine.com/